鎧兜買取販売　甲冑「本陣」

鉄錆地十六間筋兜　銘：小嶋宗直（花押） 江戸時代
Tetsu sabiji 16ken suji kabuto
Signature : Kojima Munenao kao
[Edo period]

鉄味の良い小嶋宗直在銘の筋兜。前三条、後二条の共鉄篠垂を打ち、八幡座は六段、笠標付鐶を打つ。共鉄の二本角元に鉄朱漆塗の鍬形前立を差し、金銅猪の目前立を鶴首を用いて差す。共鉄の出眉指に金銅の三光鋲を打ち、金鋳掛覆輪を廻らし、梅樹の精緻な切鉄を置く。吹返しは共鉄で金鋳掛覆輪を廻らし、細輪に六つ裏葵据紋を置く。鉄黒漆塗板物五段饅頭しころを萌黄糸素懸威萌黄糸一段菱綴とする。鉢裏後正中に鏨で銘を刻む。
　加賀では切鉄や銀蝋仕上げが好まれ、明珍派や雲海派なども技巧的な甲冑を多く製作したが、小嶋派は写実的な梅樹切鉄を好んで製作した。立体的で精緻な切鉄は小嶋宗直の最も得意とするところ。