やや頭高の鉢に毬栗のように長い星を変則的に打った鉄錆地十六間の座星兜。各筋と腰巻に鉄錆地の縄目覆輪を廻らす。 八幡座は赤銅、銀、素銅、金銅からなる八段で非常に豪華。後勝鐶は金銅。一行八点の細く長い星を小刻座に打つ。共鉄の眉指に祓立を置き三光鋲を打つ。
吹返しは一段目に藻獅子革と菖蒲革を伏縫し、銀の釘抜紋を据える。二段目は黒漆塗紅糸二段菱綴とする。眉指と吹返しには素銅の縄目覆輪を廻らす。 鉄黒漆塗三段饅頭しころを紺糸寄毛引威紅糸二段菱綴とする。裾板を革包金箔押とし、三点の金銅枝菊透かし彫金具を奈良菊鋲で留める。
特徴的な作りの座星と縄目覆輪に豪華な八幡座、大名具足に添うたであろう名兜。